○久米南町開発事業の調整に関する条例
昭和47年12月27日
条例第36号
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、開発事業の実施の基準、手続きその他地域の適正な開発に関し、必要な事項を定めることにより現在及び将来町民の健康で快適な生活環境の確保に寄与することを目的とする。
(町、事業者及び町民の責務)
第2条 町は、前条の目的を達成するため、地域の現在及び将来にわたる基本構想並びに当該基本構想に基づく土地の合理的な利用計画を明確にし、当該計画に即応し、調和された開発と生活環境保全がはかられるよう必要な規制及び誘導に努める責務を有する。
2 事業者は、その事業活動が前項の規定に基づいて定められた計画に即応し、かつ、当該事業区域及びその周辺地域における適正な生活環境を高めるものとなるよう努めるとともに、町が実施する環境保全のための施策に協力する責務を有する。
3 町民は、自ら適正な生活環境の保全に努め健康で快適な郷土の建設に寄与するものとする。
第2章 環境保全のための措置
(開発事業の実施基準)
第3条 宅地、工場用地又は娯楽施設用地造成等土地の区画、形質の変更をもたらす事業、又は、当該用地に住宅、工場又は娯楽施設等の工作物を設置する事業(以下「開発事業」という。)をしようとする者は、当該事業の実施にあたって次の各号に定める基準を遵守しなければならない。
(1) 開発事業を実施する土地の区域(以下「事業区域」という。)の用途が町の計画において限定されているときは、その用途に適合していること。
(2) 道路、公園、広場、駐車場その他公共の用に供する空地が次に掲げる事項を勘案して環境の保全上、災害の防止上、通行の安全上支障がないような規模及び構造で適切に配置され、かつ、事業区域内の主要な道路が事業区域外の相当規模の道路に接続するよう設計されていること。
ア 事業区域の規模、形状及び周辺の状況
イ 事業区域内の土地の地形及び地盤の性質
ウ 建築物(予定建築物を含む。)の用途、敷地の規模及び配置
(5) 開発事業の目的に照らして、学校その他の教育施設、集会場その他のコミュニティ施設、保育所その他の福祉施設、病院その他の医療施設、防火水そう、消火栓その他の消防施設等公共、公益施設が当該事業区域における利便の増進と事業区域及びその周辺の地域における環境の保全上適切に配置されるように設計されていること。
(6) 事業区域及びその周辺の地域の土地の形質から判断して、開発事業の実施によってがけくずれ、出水、地すべり等の災害をもたらすおそれがあるときは、地盤の改良、擁壁の設置等安全上必要な措置が講ぜられるように設計されていること。
(7) 事業区域及びその周辺の地域における自然環境を確保し、また新たに創造するときも自然環境を確保するために適切な措置が講ぜられるように設計されていること。
(9) 事業区域及びその周辺の地域における文化財の保護のため、適切な措置が講ぜられるように設計されていること。
(10) 前各号に定めるもののほか、町長が町民の適切な生活環境の保全のため特に必要と認めた事項
(開発事業の届け出及び協議)
第4条 開発事業(土地の造成等にあっては、その面積が1,000平方メートル未満、建物の設置等にあって住宅以外のものについては、その延面積が300平方メートル未満、住宅についてはその延面積が300平方メートル未満で、かつ、5戸未満であるものを除く。)を実施しようとする者は、あらかじめ町長に当該事業の目的、規模、その他町長が定める事項について届け出るとともに、前条各号に定める事項について町長と協議しなければならない。
2 前項の規定に基づく届け出及び協議の手続きに関しては町長が別に定める。
3 町長は、開発事業が法律又は岡山県県土保全条例(昭和48年岡山県条例第35号)の適用を受け、事業主が町を経由して国又は県へ許認可の申請をする場合に限り、この条例との重複条文を適用しないことができる。
(助言又は勧告)
第5条 町長は、環境保全のため必要があると認めるときは、開発事業を実施する者に対し、必要な助言又は勧告を行うことができる。
2 前項の規定に基づく助言又は勧告を受けた者は、その内容に応じ、当該事業の中止又は一部変更等必要な措置を講じなければならない。
(国等に関する特例)
第6条 国又は地方公共団体(町長が定める公団等を含む。)が開発事業を行うときは、第4条の規定は適用しない。ただし、この場合において当該国又は地方公共団体はあらかじめ町長と協議する等の方法により、当該事業と町の諸計画等の斉合性がはかられるようにしなければならない。
(環境保全のための協定)
第7条 町長は、第3条各号に規定する開発事業の実施基準を確保するため必要があると認めるときは、当該事業者と環境保全のための協定を締結するものとする。
2 事業者は、前項の規定により町長が協定の締結について協議を求めたときは誠実にこれに応じ、成立した協定内容を細部にわたって遵守しなければならない。
(立入調査)
第8条 町長は、この条例の施行に関し必要な限度において、その職員をして他人の土地に立入らせ、当該土地にある物件又は当該土地において行われている行為の状況を調査させることができる。
2 前項の規定による立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第3章 補則
第4章 罰則
第10条 次の各号のいずれかに該当する者は、3万円以下の罰金に処する。
(1) 第4条第1項の規定による届け出をせず、又は虚偽の届け出をした者
(2) 第8条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成8年9月30日条例第13号)
この条例は、公布の日から施行する。